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 東京医療保健大学  教授
    齋藤 益子
    
 昨今、助産師を取り巻く環境は、女性の高学歴化と社会進出、不妊治療など産婦人科医療の高度複雑化、看護基礎教育終了者の臨床とのギャップによる新人離職率の増加、学部の助産学教育の過密化と大学院教育への移行、医師の研修制度と産婦人科医師の不足、出産施設の閉鎖など多くの難題があります。

 助産師は正常な妊娠・分娩・産褥・新生児に対しては医師の指示がなくとも自立した業務が遂行できることが法的に保障されています。

 助産師は、よりよい出産・育児を中心に思春期から更年期までの女性と家族への支援を大切な業務として明治時代から受け継いできています。周産期の諸問題が浮上してきたこの時期に、再度、助産師業務を見直し、これらの諸問題の解決に向けた対応をしていきたいものです。本会の目的は「母子・家族・生殖看護学に関する研究及び実践能力の向上を図るためにお互いに研究研鑽し、母子保健の向上や、妊産婦や家族が満足できる出産育児、思春期の性教育に貢献すること」です。目的に照らして今日の様々な問題に積極的に取り組んでいきたいと考えています。

 
日本母子看護学会の沿革

 日本母子看護学会は、東邦大学母子看護研修会として平成13年7月18日にスタートしました。当時は、母子看護学専攻科の卒業生と在校生である助産師の卵たちとの語らいの場として発足したものです。初回は「広がる助産婦活動―今、求められているもの」のテーマで特別講演を5本と、座談会「これからの育児支援」を行いました。

 特別講演は木村好秀先生に「肩甲難産とその対応」、久保春海先生に「不妊治療の最先端と医療者の役割」、多田裕先生に「健やか親子21のめざすもの」、大石時子先生に「アメリカの助産師活動から学んだもの」とのなどのテーマで、関係者の方に講演して頂きました。それ以来、今年は9年目を迎えました。東邦大学母子看護研修会から翌年には東邦大学母子看護研究会と改名し、そして平成17年から日本母子看護研究会とし、大学院生の輩出期を迎えて、彼らの論文の発表の場となるように平成19年からは「日本母子看護学会」としてスタートしました。

 この間、本会の企画運営には東邦大学の助産の教員や実習施設の指導者の方々が中心になって献身的に努力してくれました。彼らの努力がなかったら本会は成立していなかったでしょう。そして、初回の特別講演以来、顧問としてご支援いただいている産婦人科医や小児科医の先生方にも深く感謝申し上げます。また、研究活動を支援して頂いている林田和郎先生にも深く感謝いたします。
   
   
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